妊娠9週目までに行われる経口中絶薬RU486による中絶は、合併症のリスクがたいへん低く,女性が自然な流産のと全く変わりがありません。合併症の問題が生じても、医師の治療を受ければ簡単に治ります。経口中絶薬RU486による中絶を行う女性100人のうち、薬を服用した後で医師に診てもらったり,救急センターや病院に行かねばならなくなったりする女性は2、3人に留まっています。一方、安全に出産できる国でも、1万人に1人の女性が出産時に亡くなっています。経口中絶薬RU486による中絶で亡くなる女性は10万人に1人未満であるため、経口中絶薬RU486による中絶は出産より安全であり、自然流産と同じぐらい安全だということになります。つまり、ミフェプリストンとミソプロストルを用いた安全な中絶は常に女性たちの命を救うものなのです。
調査によれば、経口中絶薬RU486による中絶がうまくいった女性の数に比較すると、薬による中絶の結果、重度の合併症を発症する女性の数は大変少ないです。掻爬(真空吸引)などの外科手術が必要となる場合も稀にありますが、流産した女性を治療するのと同じ医療施設で対処することができます。
妊娠期間 | さらなる医療を必要とする女性の割合 |
0~49日間(第0~7週) | 2 % |
40〜63日(第7~9週) | 2.5% |
64~70日(第9~10週) | 2.7% |
71~77日(第10~11週) | 3.3% |
経口中絶薬RU486による中絶を行う100人の女性うち2、3人は、地元の医師や救急医療センターや病院で、真空吸引といったさらなる治療を受ける必要があります。このリスクは、ペニシリンの使用後にアレルギー反応のための治療を必要とする確率と同じくらいです。(処方後の治療には、妊娠が継続している場合、あるいは中絶が完了していない場合の真空吸引が含まれます。)
ミフェプリストンとミソプロストールによる中絶はヨーロッパのほとんどの国で使用されています。フランスでは1992年以降、ミフェプリストンとミソプロストールを用いた中絶が約百万件行われていますが、死亡者は発生していません。
2009年1月現在、アメリカ合衆国では約100万人の女性、ヨーロッパでは200万人以上の女性が中絶を誘発するためにミソプロストールとミフェプリストンを使用していますが、経口中絶薬RU486による中絶でミフェプリストンを用いたことに関連する死亡者は5人です。
2005 年にアメリカ食品医薬品局(FDA)は、経口中絶薬RU486による中絶のためのミフェプリストンとミソプロストールの試用に関する公衆衛生勧告を発表しました。その中で、FDAは、「経口中絶薬RU486による中絶を行う女性の致命的な敗血症のリスクは非常に稀である(約10万人に1人)」と述べています。
経口中絶薬RU486による中絶を原因とした死亡は、10万人に1人以下です。(自然中絶と呼ばれる)流産は、100件の妊娠中約15件発生しており、妊娠に関係するものとして比較的よく起こっています。アメリカ合衆国における流産にまつわる死亡は10万件の流産につきに1人以下です。したがって、経口中絶薬RU486による中絶にまつわる死亡率は、流産にまつわる死亡率とほぼ同じといえます。
勃起不全の治療薬であるバイアグラの死亡率と比べてみてください。ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーションに掲載された論文によると、2000年現在、約1100万人にバイアグラが処方され、564人の男性がバイアグラを使用して死亡しています。処方箋が書かれた数に基づくと、死亡率は約2万件の処方箋につき1人となります!ほとんどの男性が1回以上、処方箋をもらっているため、死亡率は2万人に1人より高いといえるでしょう。バイアグラにまつわる死亡率は、バイアグラを市場から排除しようという理由にはなっていません。
経口中絶薬RU486による中絶の死亡率をペニシリンによる死亡率と比較してみてください。ペニシリンへの致命的な反応は、5万件から10万件に1件起こります。つまり薬による中絶はペニシリンの治療よりも安全だということです。
流産や安全で合法的な中絶にまつわるリスクは、妊娠を継続するリスクよりもずっと低いです。合併症の可能性はないわけではありませんが、経口中絶薬RU486による中絶は、中絶が厳しく制限されている場所で危険な中絶をするのに比べるとはるかに安全です。毎年1900万件の危険な中絶が発生しており、そのうち68,000件は女性の死に至っています。危険な妊娠中絶を行う女性279人に1人が不必要に亡くなっていることになります。68,000人の30倍の女性が(総計204万人)危険な中絶を原因として痛みや障害に苦しんでいます。危険な中絶を行う女性の9人に1人が長期にわたる合併症で不必要に苦しんでいるということになります。
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